だんじり

だんじりの由来

だんじり
  • 元禄時代(300年ほど前)、江戸で大火事があったとき、福島の上町に、木材を運んで莫大な財をなした者がいました。感謝の意を込めて、屋台一式新調することにしました。
    屋台は、京都で造られ、囃子も京都の祇園から教えていただきました。屋台は「だんじり」と呼ばれています。
  • 「だんじり」は上町のものであったため、祭で「だんじり」に乗れたのは、上町のあととり(長男)で独身の男だけで、女人禁制だったそうです。
    「だんじり」と「神輿(みこし)」による今のような祭りの形になったのは、一説には文政2年からといわれています。
    時代の経過とともに、乗る人が少なくなってしまったので、上町以外の男の人も乗るようになり、現在は小学生から高校生までが乗っています。子供や孫が乗るようになってからは、たくさんの人が見にきてくれるようになりました。
    現在、「だんじり」は水無神社へ奉納され、多くの子供たちがお囃子の練習をしています。実際に「だんじり」に乗るのは15人なので交代で乗っています。
  • 祭りでは、「だんじり」が神輿の前を進みます。
    神輿をまくるときと「だんじり」が方向をかえるとき以外は「神輿」が「だんじり」を抜くことはありません。
    「神輿」が「だんじり」を抜いていくときは「だんじり」から「神輿」へ“抜いていっていいよ”という合図をします。
  • 「だんじり」には「天照大神」が乗っていらっしゃるため、神輿は「だんじり」を抜くことができない、という説もあります。

文化財「だんじり」

だんじりとみこし
  • 「だんじり」は漆塗りで、柱は漆の中に貝が埋め込まれたみごとなものです。
  • 現在、「だんじり」に下げられる幕は、「だんじり」が造られたころの5色の幕をもとに、新しく作られたものです。
  • 明治の頃は、前に虎、横は龍が描かれた幕を使用していました。これは文化的に価値の高いもので、現在は木曽町福島の郷土館で展示されていて誰でも見ることができます。
  • 「だんじり」の2階には、全体が赤く染められ、>菊の紋を白く抜いた幕がつるされていますが、昔のものは、菊の紋がかなり厚みのある金糸による刺繍がほどこされています。これも郷土館に展示されています。
  • なぜ、菊の紋(皇室)がついているかということですが、明治のころ、帝国議会は、皇室の尊厳、威厳、対面を永遠にすることについて検討しました。国内には、皇室をゆるぎないものにするものがどのくらいあるか調査し、検討されました。木曽の檜は、このとき御陵林として皇室の財産になりました。「だんじり」の幕には16へんの菊の紋が描かれていますが、16へんの菊は伊勢神宮のお許しを得て天照大神をお祭りしているということだそうです。
  • 木曽は重要な地として国から認められたのです。

だんじりのお囃子

  • しっとりとした悠揚な調べで、5つの唄と2つの長唄があります。
  • 楽器は、三味線、太鼓、篠笛、小鼓、大川(小さい太鼓)。

【唄】

  • 桜囃子(さくらばやし)
    道中で演奏
  • 大二上り(おおにあがり)
    道中で演奏
  • 三下り(さんさがり)
    22日、八沢(鉄橋の下あたり)で神輿と会ったときに3回演奏(神輿へのあいさつという意味)
  • 六囃子(ろっぴょうし)
    23日、神輿と会ったときにあいさつとして3回演奏
  • 小二上り(こにあがり)
    「みこしまくり」のときに演奏(「さあ、まくれ!まくれ!」という意味)

【長唄】

越後獅子(えちごじし)

太鼓、笛、三味線の3つの楽器で演奏

なんたら ぐちだえ 牡丹はもたねど 越後の獅子は おのが姿を花とみて 庭に咲いたり 咲かせたり そこの おけさに いなこと いわれ ねまり ねまらず待ちあかす ござれ話しましょうぞ こんこまつの木陰に 松の葉のように こんこまやかに

雛鶴(ひなづる)

前半は、三味線、笛、鼓、後半は、三味線、笛、太鼓

おおさん おおさん よろこびありや よろこびありや ありあけの 月のでしおに 青木が原に 波の声々 打つやつづみの 松吹風も さいさとして すむなり すむなり ねもすみよしの いくよへぬらん やいうのぶがくに 拍子をそろえて 足拍子そろえて 時も夜明けの からすとび

そでを かえして おもしろや ありわらや 高天原にすみよしの 四社のおまえで 扇をひろった主に 扇の辻うらわ そおりや ほんかいな おうとわうれし しんぞう こちゃうれし 四社のおんたの なわしろ みづに結ぶえ にしの たねおろし そおりゃ ほんかいな むすぶも うれしぞ こちゃ うれし

お囃子
  • 昔は、道路の事情もあり神輿と同じ行程を「だんじり」がまわることができなかったため、「だんじり」は、今より留まっていることが多かったようです。しかし時代とともに唄を唄える人が減ってきたことと、道がよくなり「だんじり」も神輿と同じような行程をたどるようになったため、ゆっくりと唄うことができなくなり、50年過ぎには唄われなくなってしまいました。
  • 現在「祭り囃子保存会」はこれを復活しようとして努力しています。楽譜もでき、練習も始まりました。現在、小学生から大人まで、三味線や唄の練習をしています。
    「だんじり」に乗り囃子を演奏したい小学生から高校生くらいまでの方は、「祭り囃子保存会」へおたずねください。条件は、「囃子の練習に参加できる小学校2年以上の方」(ただし実際「だんじり」に乗ることができるのは小学校4年生から)です。

資料提供:水交会