用意するもの
- 材料編(赤かぶの菜、すんきの種)
- 用具編(鍋、ザル、木桶またはポリ桶、漬物用ビニール袋、保温用新聞紙、保温用風呂敷)
※桶の代わりに、漬物用ビニール袋を中に入れた発砲スチロールの箱を用いる人もいます。
長漬け
かぶ菜洗い
- かぶ菜を、よく洗い土を落とします。
湯通しする
- かぶ菜を熱いお湯につけて、全体が湯につかったら、素早くザルに移します。
この時、ゆですぎないことがかんじんです。 - 木桶の中にかぶ菜を入れます。
木桶がない場合は、ポリ桶や発砲スチロール製の箱も使えます。ビニール袋の使用は任意です。 - 湯通しには、細胞を壊すことによる栄養成分の抽出・加温効果・殺菌効果があります。
すんきの種を入れる
- 湯通し後、ウチワであおいで、少し冷まします。
漬け込み時の温度は45度くらいが良いでしょう。 - すんきの種を加えます。このとき、すんきの種の汁も一緒に入れます。種は多いほど失敗が少ないです。
- この作業を繰り返して行います。
保温して一晩寝かす
- 45~50度に冷ましたゆで汁をヒタヒタになるよう加え、中蓋をします。
木桶の場合は、そのままで保温します。 - ビニール袋を使う場合は、内の空気を抜く時に、手で強く押し付けて、汁が見えるくらいまでゆで汁を入れます。
ポリ桶を使用した場合は、新聞紙・風呂敷等で包んで一夜保温します。>
発泡スチロール箱を使用した場合は、そのまま室温で保存します。
この時加温しすぎないことがかんじんです。 - 翌日、木桶・ポリ桶の中ではガスが発生し、盛り上がりますから、中蓋で軽く押さえ込みます。
また、空気を抜いたビニール袋が膨らんでいればうまく発酵したといえます。
鼈甲(べっこう)色、汁の色はピンク色になれば成功です。 - かぶを加えて漬け込んでおくと、そのかぶの色がピンク色になっているかどうかで、できぐあいが判断できます。
長漬けと切り漬け
- すんきには、各地域・各家庭の味があり、作り方もそれぞれ若干異なります。
- 漬け方には大きく分けて菜っぱを長いまま漬ける「長漬け」と刻んでから漬ける「切り漬け」とがあります。
- 王滝村では、菜っぱをそのまま漬ける「長漬け」という方法が主流の様ですが、
木曽町開田高原、木曽町三岳では「長漬け」と刻んで漬ける「切り漬け」が混在します。 - 刻んで漬ける「切り漬け」は桶から取り出しやすいと言う利点があります。
保存と食べごろ
保存
- すんきが出来上がってからは、涼しいところに桶を移し、保管します。
漬物小屋、納屋、土蔵のある家はその中に保存します。 - じゃりじゃりに凍った中から取りだして食べるすんきはまた格別だとか。
- 木曾の冬の寒さが、まさに「すんき」に最適のようです。
食べごろ
- 漬けたすんきは3日ほどで発酵し、鼈甲色(べっこういろ)になり食べられるようになります。
- 「すんき研究会」の北川聰会長によると、漬け込んで翌日には成否がわかり、
続いて3日~1週間くらいで味が出てくるとのことです。
また、乳酸菌が発育して乳酸が産出されたすんきはpH4.0±0.3~0.5位になります。
非常に上手く出来たすんきは1年間品質が変化しない場合もあります。